AmigaOS 3 (68k) 向けの、SKK風の日本語入力ができるテキストエディタです。
SKK そのものは含んでいません。入力方式を真似た実装を自前で持っています。 変換辞書には SKK 辞書 (
SKK-JISYO.Lなど) を変換したものを使います。
名前の由来は 朱(あけ) = 朱墨です。同時に Amiga Kanji Editor の頭字語にもなっています。
普段から SKK を使っているので、Amiga でも SKK で日本語を書きたいと思ったのが作った理由です。 調べた限り Amiga 向けの SKK は見当たらなかったので、エディタごと用意することにしました。
- SKK風のかな漢字変換(▽▼、送り仮名、候補一覧)。
SKK-JISYO.L(約17.6万語)をそのまま引けます - 学習と辞書登録。使った候補が上に来て、無い語はその場で登録できます
- EUC-JP と Shift-JIS の両対応。開いたファイルのコードを自動判定し、保存時に元へ戻します
- undo / redo、スクロールバー、ウィンドウのリサイズ
- SandS (スペースキーを Shift として使う)。SKK は大文字を多用するので効きます
- 68000 で動きます。FPU は不要です
| 日本語表示環境 | なんらかの方法で日本語を表示できる環境が必須です。本エディタ自身は日本語を描画する仕組みを持っていないため、これが無いと漢字が出ません。現時点で表示を確認しているのは 大語界 (DaiGoKai) で、他の環境については未確認です |
SKKDIC.BIN |
変換辞書です。同梱していませんので、SKK-JISYO.L から作ってください(下記) |
| AmigaOS 2.0 以上 |
描画を任せる先は、次の4つを満たしていれば何でも構いません。 特定の製品には依存していません。
| 条件 | 理由 |
|---|---|
Text() が2バイト列を漢字として描く |
ake は素の Text() しか呼びません |
| 全角が半角ちょうど2セル幅 | 桁の計算がこれを前提にしています |
| 等幅フォントが使える | 文字位置を 桁 × 文字幅 で出しています |
| コードが EUC-JP か Shift-JIS | ake が対応しているのはこの2つです |
現時点で表示を確認しているのは大語界の環境です。他の環境については未確認です。 大語界は株式会社エムエスエイの著作物で、ake には同梱していません。 既に導入されている環境を対象としています。
条件を満たす他の環境をお持ちなら、動く可能性があります。 試された結果を教えていただけると助かります。
Releases からアーカイブを落として展開してください。
ake (本体) / mkdic (辞書変換) / enctest (コード確認) が入っています。
自分でビルドする場合は DEVELOPMENT.md を参照してください。
enctest を実行すると、EUC-JP と Shift-JIS の両方で同じ文字列を描いてみせます。
読める方がお使いの環境のコードです。次の手順でこれを使います。
大語界の場合は Information の CODE 設定がそれにあたります。
辞書は同梱していません。SKK辞書は GPL v2+ で配布されており、 GPL の条件を満たす形で配布する準備を避けるため、同梱しない方針にしています。 お手数ですが各自で入手して変換してください。
(a) SKK-JISYO.L を入手する — SKK Development Team が配布しています。
https://skk-dev.github.io/dict/
SKK-JISYO.L (EUC-JP、約4.3MB) を落としてください。他の SKK 辞書でも同じ手順で使えます。
(b) 変換する — Amiga 上でも PC 上でもできます。どちらでも同じものが出来ます。
mkdic SKK-JISYO.L SKKDIC.BIN euc (Amiga 上で)
python3 tools/mkdic.py SKK-JISYO.L -o SKKDIC.BIN --encoding euc (PC 上で)
最後の euc / sjis は手順2で調べたコードに合わせてください。
ここを間違えると漢字が出ません(何も表示されないか、化けます)。
出力は約3.9MB、17.6万語がそのまま入ります。 Amiga 上での変換は PiStorm 実機で 3.5 秒ほどです。
SKKDIC.BINは GPL 著作物であるSKK-JISYO.Lを変換したものです。 ご自分で使う分には問題ありませんが、再配布する場合は GPL に従う必要があります。
Amiga の流儀に倣って、専用ドロワーへ assign を切るのがおすすめです。
C:ake 実行ファイル
Work:Ake/SKKDIC.BIN 変換辞書
Work:Ake/SKKUSER.TXT 個人辞書(学習・登録。自動で作られます)
S:user-startup に:
assign AKE: Work:Ake
辞書は指定が無ければ AKE: → PROGDIR: → カレント の順に探しますので、 実行ファイルと同じドロワーにまとめて置く運用でも動きます。
ake [ファイル名]
起動直後は半角英数で始まります。Ctrl-J でかな入力に切り替わります。
| キー | 動作 |
|---|---|
| 右Amiga+S / +O / +Q | 保存 / 読み込み / 終了 |
| 右Amiga+Z / +Y | undo / redo |
| 右Amiga+T | SandS の入切 |
| 右Amiga+E | 保存するコードを切り替える (EUC ⇄ SJIS) |
| 右Amiga+R | 別のコードで読み直す |
| キー | 動作 |
|---|---|
| Ctrl-J | かな入力へ |
l / L / q |
半角英数 / 全角英数 / カナ切替 |
| 大文字で始める | 変換開始 (▽) |
| SPC | 変換 / 次候補(一覧が出たらページ送り) |
x |
前候補 / 前ページ |
| Enter | 確定 |
| ESC | 取り消し |
候補は先頭3つをその場で回し、4つ目から一覧(a s d f j k l で選択)が出ます。
候補が尽きると辞書登録に入るので、その場で読みと語を登録できます。
「かんじ」を変換中。▼が今の候補で、続きは一覧から選びます
確定した候補と登録した語は SKKUSER.TXT に貯まります。書き込みは終了時と
本文の保存時にまとめて行うので、ストレージへのアクセスは最小限です。
スペースを押している間だけ、他のキーが Shift 付きになります。 スペースを単独で押して離したときは、ふつうに空白が入ります。 SKK は変換開始に大文字を使うので、これがあると打鍵がかなり楽になります。 既定で有効で、右Amiga+T で切れます。
開いたファイルのコードを自動判定し、保存時には元のコードへ戻します。 Shift-JIS のファイルを EUC-JP の環境で編集しても、Shift-JIS のまま保存されます。
ステータス行の表示:
| 表示 | 意味 |
|---|---|
EUC |
ファイルも編集中の内容も EUC-JP |
SJIS>EUC |
ファイルは Shift-JIS、編集中は EUC-JP。保存すると Shift-JIS に戻ります |
--- |
日本語が入っていない (ASCII だけ) |
判定は本文を全部見てから決めるので、たいてい当たります。ただし漢字だけの 短い文書などは原理的に決まらないことがあります。外した場合は 右Amiga+R でもう一方のコードで読み直してください。
- 1行が512バイト(全角256文字)を超えると、超えた部分が画面に出ません。 本文は壊れませんが、その先はカーソルも見えなくなります
- 縦スクロールのとき画面全体を描き直します。 AGA の planar 画面では 引っかかりを感じるかもしれません(入力そのものは差分描画なので軽いです)
- Shift-JIS で保存すると、EUC-JP の補助漢字 (JIS X 0212) は
?になります。 Shift-JIS に居場所が無いためです。JIS X 0208 の範囲は全区点が往復します - vim風のキー操作は未実装です(差し替えられる形にはしてあります)
- 辞書を全部RAMに載せる高速モードは未実装です
ake 本体は MIT です。LICENSE を参照してください。
同梱していない依存物(SKK辞書、大語界)とロゴの扱いについては THIRD_PARTY_NOTICES.md にまとめてあります。
| ファイル | 内容 |
|---|---|
| DEVELOPMENT.md | ビルド、テスト、実装の構成と設計上の判断 |
| docs/01-background.md | 大語界の解析結果。日本語表示がどう実現されているか |
| docs/02-dictionary-spec.md | 辞書フォーマット仕様 (JDIC v1) |


